「「フィクションの少年兵問題」・・・要は「戦争に子どもが参加する描写について」なのだが、言い出すとキリ…」SOW@新作出すよのスレッド

5061,1562022-05-06 10:08:21

「フィクションの少年兵問題」・・・要は「戦争に子どもが参加する描写について」なのだが、言い出すとキリがなかろうが、ファーストに関しては、皮肉なのことに、テム・レイが「ガンダムがあれば、キミのような若者が戦場に行かずにすむ」って言ってんのね。

2022-05-06 10:08:21

で、このテムが言う「君のような若者」って、アムロでなくブライトのことで、「19歳」と知った上で戦場に立っていることを嘆き、さらに自分の息子(アムロ)と同じ年頃の子どもがゲリラとなっている現状を嘆いているのよ。

2022-05-06 10:11:14

実際、ほぼ同時期を描いた「08小隊」ではゲリラ村のキキやその仲間たちなど、おそらく「士官学校ギリギリ繰り上げ卒業」なブライトより年下の、キキみたいな子がいたので、テムさん、大人として純粋に世情を嘆いているのな。

2022-05-06 10:12:39

テムさん、作中では晩年の酸素欠乏状態のマッドっぷりが印象に強いが、あくまで、技術者科学者としてはどちらかと言えば高潔な人で、アッパー層の人間であったことから、比較的良識を保ってた人物なのよ。

2022-05-06 10:15:16

一話で、避難民の誘導よりも、ガンダムの搬送を優先していて、アムロから責められるも、上述の発言を考慮すれば、「ガンダムが破壊されればもっと子どもたちが死ぬ!」との必死さがわかるというもので・・・ただまぁ、我が子にさえ伝わらなかったが。

2022-05-06 10:18:06

テムさん、技術士官で階級は大尉なので、保身に走るならさっさとホワイトベースに逃げ込める立場で、さらに言えば技術者なので、捕まっても軽く扱われない。 元ナチスドイツの工学者で、V2ミサイル開発者だったフォン・ブラウンが、戦後アメリカでロケット作ったのは有名な話。

2022-05-06 10:24:38

テムさん、保身に走ろうと思えば、いくらでも走れたが、ガンダムに使われた基礎技術・・・ 「教育型コンピュータ」 「MS用ビーム兵器」 「ガンダリウム合金」 などがジオンに流れれば、さらに戦争が泥沼になるってのを知る程度には、賢明で聡明な人物だったのよな。

2022-05-06 10:26:38

実際、同じ世界観で、「ティターンズ技術士官でありながらエウーゴに入り込み、リックディアスパクって逃げようとして撃ち落とされた」な、フランクリン・ビダンさんよりは遥かにマシで、マシすぎて聖人です。

2022-05-06 10:28:58

このフランクリンさんの行動も、自己の提唱したムーバルムフレームがまだなお未完成品で、エウーゴが有していたガンダリウムγ技術を組み合わせれば、さらに高性能の機体を世に送り出せるという、「技術者としてのエゴ」なのですな。

2022-05-06 10:31:21

まぁすごい拡大解釈して、エウーゴを欺き、技術を持ち帰り、さらに高性能MS開発ができると自分の価値を上げれば、同様にエウーゴに入り込んでしまった息子カミーユの減刑も可能ではと考えることもできないこともありません。

2022-05-06 10:33:08

ただこのおとっつぁん、死に際に思い出したのが、妻や子ではなく、愛人なんですよね・・・うーむw

2022-05-06 10:33:45

まぁガンダム世界、それなりに「少年兵」問題に懸念を抱いていた人物は山ほどおり、おったのですが、そういう人ほど死んでいってしまうため、泥沼るというそういうテイストなんですな。 ベテラン兵が死に、新兵や女性兵士も死に、さらにやむなく子どもまで動員されていく世界なんですよ。

2022-05-06 10:41:23

と、いうところから踏まえて見ると、「ZZガンダム」の初期って、「明るく楽しいライトなガンダム」っぽく見せて、狂気が続いてんですね。 戦力は損耗しすぎて、下っ端だったファ・ユイリィが頼みの綱になったアーガマ、カミーユ亡き後のゼータを誰も使えない。

2022-05-06 10:43:45

そこで出会った、ゼータを盗もうとしてたまたま搭乗し、天才的なパイロットの資質を見せたジュドーを現地雇用・・・要は、「少年兵」として採用しようとします。これ、なかなか狂気な話なんですよ。

2022-05-06 10:50:28

一年戦争時代、民間人の女子供まで動員して戦った船の艦長で、戦友を亡くし涙し、グリプス戦役では十代の少年のカツを死なせ、なにより自身も「人の親」になったにも関わらず、かつての自分を苦しめた理不尽な大人になってしまったのです。

2022-05-06 10:55:06

「ZZ」初期で、ジュドーはブライトの誘いになかなかノリません。生意気なまでにそらし続けます。 「ロボットアニメ」の様式で考えれば、「よーしやってやるぜ!」と行きそうな声なのに。 ジュドーは「生意気な主人公」ですが、良識と常識で考えれば、実はめっちゃ真っ当で健やかな反応なんですよ。

2022-05-06 10:57:51

ジュドーはひたすら「やーなこった」と逃げ続けましたが、結局は「ガンダムの戦士」となってしまい、アクシズ戦役を戦うことになります。 その中で、やはり戦争の狂気を垣間見、理不尽な大人たちに翻弄されます。

2022-05-06 11:01:42

ただ、ブライト自身、決してその狂気に自覚がなかったわけでなく、最終回、連邦(エウーゴ)の指導者たちの理不尽さに怒りの拳を固めるジュドーに、自分を殴らせます。アムロやカミーユを殴ってきた男が、です。

2022-05-06 11:04:22

「お前は間違ってない。お前の怒りは正しい。人間として真っ当なものだ」と、ブライトはむしろジュドーの意思を尊重したのでしょう。同時に狂気に染まった世界では、その真っ当さは糾弾の材料となる。

2022-05-06 11:08:01

少年の真っ当さを守り、だが理不尽な世界を変えられないブライトのできた、唯一が、「お前は殴る権利があるが、殴ってはならない。だから俺を殴れ」だったのだろうと。 ある意味で、アムロやカミーユを”殴った”過去への贖罪なのかもしれません。

2022-05-06 11:10:10

この時の行動が功を奏したのか、ジュドーは正気をかろうじて失わず、戦場と戦争に呑まれることなく、「地球圏から離れる」形で、「ZZ」の物語は終わります。 「巨悪ハマーンを倒した英雄」となることなく。 そして・・・

2022-05-06 11:12:13

そして、外伝作品ではあるものの、ジュドーは世界そのものに見切りをつけ、さりとて狂気には染まらず、エクソダスをかますことで、地球圏と決別します。 彼がアクシズ戦役の地獄を超えてなお、「逃げる」選択をできたのは、なにげにあの時のブライトの行動があったからかもしれません・・・・

2022-05-06 11:23:17

ちなみにこの時すでにザンスカール戦争時代・・・奇しくも「ガンダムの戦士」であった少年兵ウッソと邂逅しますが、ジュドーの誘いにウッソが応じなかったところが、両者が実は「正反対」の存在だったことを感じさせます。

2022-05-06 11:25:25

皮肉なことに、ブライトを「殴った」少年のみが、戦争に飲み込まれず、少年兵の呪縛から解き放たれたと考えるられるわけで、逆に、彼が「殴った」者たちは、皆・・・

2022-05-06 11:29:31

ブライトの艦長室には、未だに、戦友であり部下で”あった”、アムロの写真が飾られています。 あれは一種、彼の戒めの象徴なのかも、しれません。 軍人という理不尽に抗えず、さりとて、これ以上少年たちの運命を狂わせたくないという、自分が最初に、そして最も「狂わせて」しまった者の姿。

2022-05-06 11:31:30

こう考えると、バナージにかけた言葉も感じるものがあります。 殴るのではなく、父が子にするように優しく肩に手を添え、「状況に潰されるな」と、励まします。

2022-05-06 11:34:15

いっそ、「戦争ってそういうもんなんだよ」と受け容れてしまえば、彼は楽になったでしょうし、もしかして最大の苦痛も味わわずに済んだかもしれません。 しかし、それを「しなかった」ことが、ブライトが「ガンダム世界最大の苦労人」と言われる所以かも、しれませんな。

2022-05-06 11:51:26
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The Sun Snores Press @taiyonoibiki
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